タンドルージュの挑戦その4タンドルージュのデメリット
白髪染めとして素晴らしい効果を発揮するタンドルージュやヘアカーバターは理想的な染料です。ですが、メリットばかりではなく、デメリットもあります。強い染料や薬剤を使わないことで、頭髪と頭皮にはやさしいのですが、完璧な白髪染めではありません。タンドルージュのデメリットは、大きく分けると2つあります。それは、「半永久染料」なので色落ちが比較的早いということと、使い始めの染めるコツがつかみにくいという点です。この2つのデメリットについて詳しく紹介してみましょう。
タンドルージュは、定期的なメンテナンスが必要
タンドルージュのような「半永久染料」は、頭髪のキューティクルを開かないで、髪の細胞の少し中までしか入り込みません。よって、キューティクルを破壊して染料を奥まで入れる「永久染料」と比べると、染料が定着する時間が短いのです。美容院で髪を染めると2カ月くらい色持ちしますが、タンドルージュでは2週間くらいから色は抜けてしまいます。ですから、2週間に1回は全体染めをしなくてはなりません。
タンドルージュの「半永久染料」では、この持続期間が限界です。頭髪と頭皮にダメージを与えない「半永久染料」を使い、今だけでなく将来の育毛環境を守ることを優先した設計なのです。反対に、「永久染料」は2カ月も色が抜けませんが、その分、頭髪には大きなダメージを与えて、将来、どのくらいの被害が生じるかは分からない危険性を含んでいます。ですから、白髪染めをしたいなら、現状は2つの選択肢になります。
・「永久染料」を美容院で施工してもらったり、薬局で2液タイプの白髪染めを買って、2カ月くらい色持ちさせるが、頭髪と頭皮に大きなダメージを残す。
・「半永久染料」を使って、自分で頭髪の状態をみながら、2週間に1回、入浴前に染めて、頭髪と頭皮にダメージを与えないヘアケアをする。
非常に難しい選択に思えますが、そもそも健康管理も同じで、コツコツと自己管理をする必要があります。同じように、ヘアケアやおしゃれ染めも、コツコツとメンテナンスをすることで美しい仕上がりと安全性を高められるのです。月に2回、入浴前の少しの手間で、将来の美しい頭髪と健康な頭皮が手に入るのですから、是非、「半永久染料」のタンドルージュを使い続けて頂きたいですね。
タンドルージュは初回の使い方が大事
タンドルージュは、ヘアカラートリートメントというカテゴリーに分類される「半永久染料」を使った白髪染めです。初めてタンドルージュを使われた方は、一昔前に流行した白髪染めシャンプーと間違えてしまい、頭髪に塗ってすぐに洗い流してしまう方もいます。「半永久染料」は、しばらく定着させないと頭髪の少し中まで入ることが出来ません。キューティクルを開く薬剤を使っていないので、塗ってから指先で頭髪を揉み込むようにして浸透を促すことも必要です。タンドルージュをしっかりと髪全体に塗ってから、ラップを巻いてより定着するように工夫も必要です。そこまでするのが面倒な場合には、頭髪にタンドルージュを塗ってから、20分くらい待つのではなく、40分くらい放置することでよく染まるようになります。説明書をよく読むことも必要ですが、タンドルージュが「半永久染料」を使っていることを理解して、その特性を考えながら使うことでより美しく白髪染めできるようになります。反対に、初回で「染まらない」と思い込んでしまうと、良い商品でもそうでないものとして勘違いしてしまいますから、初回の使用の難しさを乗り越える必要があります。
よくある失敗例を記載しておきますので、参考にして下さい。
〈タンドルージュのよくある失敗例〉
×白髪染めシャンプーと間違えてすぐに洗い流してしまう。
×シャンプー後に使う際、シャンプー時の水分がかなり残っている。
×塗ってから定着させる時間が短すぎる。
×染まらない場合、何回でも染められることを理解していない。
×黒髪を染めようとする。(半永久染料で黒髪は染まらない)
×手でタンドルージュを塗った後、クシ通ししていない。
〈タンドルージュを初回から上手に使うには〉
◎軽くシャンプーしてから、しっかりとタオルで水分を取る。
◎タンドルージュを手で全体的に塗る。
◎塗った後、クシを何度か通しで全体に広げる。
◎さらに、指先で髪にタンドルージュを揉み込むようにする。
◎初回は40分くらい放置する。(長く放置してもダメージはありません。)
◎洗い流して染め残しがあれば、部分染めをし直す。
このように失敗するパターンと成功するパターンを知っていれば、タンドルージュは初回から使いやすい白髪染めとなります。入浴前に軽くシャンプーをしてタオルで水分をしっかりと拭き取ります。その際、頭髪は水分を含んでいますから染料の通りが良くなるのです。タンドルージュを塗った後は、入浴して体を洗ったり湯船につかっていても大丈夫です。入浴しない場合には、頭髪にラップを巻いて定着と同時に色が他の部分につかないようにします。初回は40分くらい放置すれば確実に染まります。初回にしっかり染めることが出来れば、タンドルージュを使うことが楽しくなり、その後の2週間に1回のメンテナンスも楽しくなります。このメンテナンスを3か月くらい継続していると、頭髪はツヤツヤになり、枝毛や抜け毛が極端に減ります。頭皮も健康になり新しい髪も生えてボリュームが出て来ることでしょう。タンドルージュのデメリットや失敗例を頭に入れておけば、上手にタンドルージュでの白髪染めを習慣にできることでしょう。